Wahoo KICKR COREのベアリング交換
- 7月3日
- 読了時間: 3分
今回は少し変わり種の修理です。
自転車ではなく、スマートローラーのベアリング交換をご依頼いただきました。
今回の主役はこちらの Wahoo KICKR CORE。

しばらくご使用いただいていたそうですが、
最近になって使用中にフライホイール付近から「グォン、グォン…」という
低い異音が発生するようになったとのご相談でした。
Wahooでは本体の修理対応を行っていないようで、
「イレギュラーな修理でも構わないので、なんとか直せないか」とのご依頼です。
お客様ご自身でも調べられたところ、
同様の症状を個人で修理している事例がいくつかあるようでした。
ただ、メーカーから補修部品やサービスマニュアルが提供されているわけではありません。
そのため今回は、分解中に部品が破損した場合は修理を中止せざるを得ないことを
ご理解いただいたうえで、作業を進めることになりました。
まずはローラー台をお預かりし、実際に症状を確認します。
確かにフライホイール付近から「グォン、グォン…」という
低く響く異音が発生しています。
先人たちの情報では、この症状はベアリング交換で改善したケースが多いとのこと。
実際に音を聞いてみると、ホイールのベアリングが摩耗した際に発生する
ゴロゴロとした異音によく似ています。
原因はベアリングである可能性が高そうです。
そこで、さっそく分解を開始します。

まずは外装カバーを取り外していきます。
一見すると同じようなネジですが、取り付け場所によって長さや種類が異なるため、
どのネジがどこに付いていたのか分からなくならないよう、
順番に管理しながら作業を進めます。
外装を外すと、ベルトとベルトテンショナーが現れます。
テンショナーのテンションを緩め、ドライブベルトを取り外します。

続いて、フライホイールを固定しているベルトプーリーを取り外します。
実はこのプーリー、コッタレス抜きを使って取り外すことができます。(写真撮り忘れ!!)
自転車屋としては思わず「なるほど」と感じる、少し面白い構造ですね。
プーリーが外れると、いよいよフライホイールを取り外せるようになります。

フライホイールを取り外すと、目的のベアリングへアクセスできます。
ベアリングを手で回してみると、本来ならスムーズに回転するはずが、
ゴリゴリとした抵抗があり、回転も非常に重い状態でした。
異音の原因は、やはりベアリングの損傷だったようです。

新しいベアリングへ交換し、圧入は専用工具を使用して慎重に行います。
KICKR COREのフライホイールには左右2個のベアリングが組み込まれており、
その間にはカラー(スペーサー)が入っています。
このベアリングは、圧入し過ぎると両側のベアリングがカラーを強く押し付けてしまい、
内部に常に大きな荷重がかかった状態になります。
すると、新品のベアリングでも短期間で傷んでしまう可能性があります。
今回取り外したベアリングの状態を見る限り、
圧入が強過ぎたことも寿命を縮めた一因だったように感じられました。
そのため、新しいベアリングはカラーに軽く当たる位置まで圧入しつつ、
押し付け過ぎない絶妙な位置を狙って慎重に組み付けます。
肝心のベアリング交換が終われば、あとは元通りに組み立てていくだけです。
最後に動作確認を行うと、あれだけ気になっていた「グォン、グォン…」という
異音はきれいに消え、フライホイールも非常に滑らかに回転するようになりました。
メーカー修理に対応していない製品でも、
故障の原因によってはこのように修理できるケースがあります。
もちろん、すべての故障に対応できるわけではありませんが、
「もう買い替えしかないかな……」と諦める前に、
一度ご相談いただければ、可能な限り対応させていただきます。




















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